今、金沢の森はさまざまな問題に直面しています。わたしたちに何ができるか考えてみよう。
【4】質の高い教育をみんなに、【5】ジェンダー平等を実現しよう、【8】働きがいも経済成長も、【16】平和と公正をすべての人に、【17】パートナーシップで目標を達成しよう
① 放置された竹林
竹は地面の中で根っこのような地下茎(ちかけい)とよばれる茎(くき)を毎年約1~2mのばします。その成長する力はとても強く、1年で5mのびることもあります。なので、手入れをせずに放置された竹林が森の近くにあると、竹は地下でどんどん茎をのばして、森に入りこんでいきます。
それに、竹は春に「タケノコ」として生えたあと、1か月ほどで一気に10m以上の高さに成長してしまいます。すると、ほかの植物に太陽の光がとどかなくなって、植物がかれてしまい、森は竹林に変わってしまいます。そして、竹林にはさく花や木の実などがあまりなく、森の多様性(たようせい)が低いため、鳥や虫などの生きものがたくさん生活するのがむずかしいといわれています。
昔は、竹かごや竹細工、竹垣(たけがき)など生活の中に竹製品を取り入れながら竹林の手入れをしていましたが、プラスチックなどの工業製品が多くなり、竹が利用されることがなくなって、だれも手入れをしない竹林が増えてしまいました。
金沢市は増えてしまった放置竹林を減らしていくため、竹を伐(き)る手助けをしたり、伐った竹をチップとして活用して、多様性の高い森の自然を守っていきたいと考えています。
竹林もしっかり手入れをすれば、おいしいタケノコを生みだしてくれる「めぐみ」の場所になるのです。
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□ 放置され荒廃(こうはい)した
竹林 -
□ 整備された竹林
② 荒(あ)れている里山
電気やガスがなかった昔、人は火をおこすために森でたき木を拾ったり、木炭を焼いたりして生活をしていました。とくに里山にくらす人たちは身近にある森を、エネルギー資源として有効に活用していました。
それに農具や日用品や建物にも木材を使うため、伐(き)ったり、手入れをしたり、代わりに新しい木を植えたりして、森といっしょにくらすことで、資源が循環(じゅんかん)していました。それが里山林(さとやまりん)でした。
しかし、電気やガスがつながると、森でたき木を拾わなくなってもよくなったり、農具が機械になったり、日用品が商店やホームセンターでかんたんに手に入ったりするようになり、生活スタイルが変わってしまいました。すると、里山にくらす人の森との関わりが減ってしまいました。
人と森との関わりが減った里山林は、どんどん荒れてしまいます。それにより、わたしたちの役にたっているさまざまな森のはたらきにも悪いえいきょうが起きてしまいます。
金沢市では、わたしたちが森との新しい関わりをつくるため、金沢で育った木を生活の中で使えるようにして、地域(ちいき)資源を循環させながら里山林を守っていきたいと考えています。
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□ 手入れ前の森林
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□ 手入れ後の森林
③ 金沢産材の活用
金沢市では、金沢で育った木を木材にして(金沢産材)、公共事業などに積極的に使用することで、森を守っています。
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● 金沢市役所第2庁舎(ちょうしゃ)
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● ぬくもりの施設(しせつ)整備事業
金沢市内の小中学校では、「金沢産材」を使って教室のゆかやかべを直したり、つくえの天板を作ることで、金沢で育った木材とふれあう場をたくさん生み出しています。
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□ 杜(もり)の里小学校図書室
(着工前) -
□ 杜(もり)の里小学校図書室
(着工後)
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□ つくえの天板
④ 金沢林業大学校のしょうかい
金沢市では、林業を支(ささ)える人を育てるため、平成21(2009)年に金沢林業大学校を開校しました。林業大学校では、2年間の研修期間に、林業の機械をつかった研修や特用林産物(とくようりんさんぶつ)の生産方法を学ぶことで林業を支える人を育て、金沢の森を守る取り組みを進めています。
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□ 金沢林業大学校の
講習(こうしゅう)のようす
Let’s try
森を守るために、わたしたちには何ができるかな?
コラム:森を守るための取り組みのしょうかい
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②紙を大切に使おう!
紙は木材から取り出した繊維(せんい)から作られています。回収された新聞紙や雑誌(ざっし)などの古い紙は、紙の繊維を一度バラバラにして別の紙に生まれ変わることで、また新たな製品になり、資源として循環していきます。
たとえば、ノートやティッシュ、トイレットペーパーなど、生まれ変わった紙で作られた身近な製品には「再生紙のマーク」がついているものがたくさんあります。
みんなも見つけてみましょう!
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③森をきれいにしよう!
森にはたくさんの動物や植物がくらしています。ゴミを森にすてないようにしましょう。その他にも森を守るために何ができるか、自分たちでいろいろと調べてみましょう。
答えがわかったら、クリック!
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森を守るためにはどうしたらいい?
- ①木をぜったいに伐らない
- ②木を伐って大切に使う
A: ②木を伐って大切に使う
金沢の森を守るためには木を使うことが大事です。金沢の森はわたしたちの住んでいるまちにもとても近いので、森をちゃんと手入れをしながら、伐った木を長く大切に使うことが森のはたらきを守るために大事なことです。
※貴重(きちょう)な生きものがいたり、古い木がたくさんある森は、残すことが大事なのでそのまま守ることになります。